学ぶことの楽しさ
呉駅前校校舎長の横川です。
先日、4年前の卒業生が来訪してくれました。念願叶って、ある学校の教諭として赴任が決まったという報告に来てくれたのです。
私はこの生徒とは卒業以来会っていなかったのですが、ずっと印象深く覚えていました。というのも、この生徒が書いてくれた合格体験記がズシッと心に残っていたためです。
合格体験記の原本がすでにありませんので、そのままをお見せすることができないのですが、この子が卒業した翌年に出版した「ぼくらは物理のおかげで生きている」という本の後書きの中に、ほぼ原文(の一部)がありました。
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私が最も苦手だった物理では、なぜこの公式が成り立つのか、この法則は日常生活、社会、世界でどのように使われているかを教えていただきました。そのおかげで、これまで公式をあてはめて解いていただけの問題が面白く、もっと深く知りたいと思えるようになり、物理に対する苦手意識がなくなり、問題を解くことが楽しく感じられるようになりました。
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このスタッフブログを隅々までお読みになっている方(あまりいないと思いますが)からすると、エッと驚かれるかもしれませんね。特に最近の投稿は「独特の指導方法によって生徒の成績がすごく上がった」という話が多かったですからね。
でもその指導方法というのは、当然ですが「テストの点を取るための付け焼き刃の手段」というものではなく、この体験記にあるように「それは世界や宇宙の中でどのような位置を占める法則なのか」「公式と呼ばれる式たちはなぜ成り立つのか」ということを丁寧に説明するということの方が土台にあります。
こういった学習のプロセスがあれば、全ての問題に対して解き方を教わらなくても「これって要するにあの現象だから、※※の考え方で解けるんじゃないかな?」などという風に自分で対処していけるようになります。これがいわゆる「自分で考える」という状態ですね。何も理解していない状態でいきなり考えてもほぼうまくいきませんので、私たちの仕事は「考えるための土台を作る」ということだと思っています。
実は合格体験記はまだ続きます。
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コムタスで自分から疑問を見つけ、調べ、考え、追求する学問の楽しさを教えていただき、以前は嫌々やっていた勉強が生涯学び続けたいと思えるようになりました。
コムタスの先生方のような、学ぶことの楽しさを教えられるような先生になります。
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4年も前のことですから、その後気持ちに変化があってももちろん不思議ではないのですが、尋ねてみると「今もその気持ちは変わっていません。子どもたちが疑問をもち、それに対して思考し、追求する楽しさを感じることができるような授業を考えていきます!」という返答でした。なんとも頼もしい限りです。
こんな風に、生徒の進路に多少なりと影響を与えうるのが塾という仕事だなということを改めて感じます。我々が直接お世話をできるのは大学生になるまでですが、生徒たちの人生はその後も続くわけですから、そこへ好影響を残せるように考えながら、日々仕事に当たっていきたいと思います。
※「ぼくらは物理のおかげで生きている」につきましては私が書きました紹介記事をご覧ください。
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